

<ゲーム内容>
パソコン版からの移植。主観視点によって3D空間を自由に歩きまわれる「インタラクティブ・パート」と、客観視点によるムービーをたのしむことのできる「ムービー・パート」によって構成されたインタラクティブ・ムービー。
<操作方法>
方向キー上・・・前進する
方向キー左・・・左を向く。イベントが複数ある場合は、左のイベントを選択する。
方向キー右・・・右を向く。イベントが複数ある場合は、右のイベントを選択する。
セレクトボタン・・・プレイ中にセーブしたい場面でセレクトボタンを押すと、セーブ画面が呼び出されます。
スタートボタン・・・未使用
○ボタン・・・決定、アクション
×ボタン・・・キャンセル
△ボタン・・・未使用
□ボタン・・・未使用
※L1ボタン+L2ボタン+R1ボタン+R2ボタン+セレクトボタン+スタートボタンを同時に押すことで、ソフトリセットをかけることができます。
<INTRODUCTION>
重苦しい空気が闇を充たしていた。隣室から断続的に聞こえてくるブーンという耳障りな機械音もいつの間にか気にならなくなっている。
指定された時刻に合わせて身支度を整え、スーツケースを手に1階へ降りた。正面、左奥にある大きなソファに深々と腰を沈めた最高司令官スロースロップは、こちらを一瞥した後、一枚の写真を差し出しながらこう言い放った。
「ホースラヴァーに接触してほしい」
変色したその写真には7人の科学者が並んでいる。何人かはすでに見覚えのある顔だった。
独裁者パウロ・オロフスキーが政権を握った後、諜報部は科学者たちの不審な動きを察知した。その後しばらくの間、上層部に命じられるままこの博物館に赴き、一般客になりすまして内偵を繰り返していた。
そんなある日、いつものようにガラスケースに収納された展示物を眺めていると、突然、背後からジョージ・N・テスラが話しかけてきた。
「お目にかけたいものがあります」
促されるまま真紅の緞帳を引くと、見慣れない奇妙な機械装置が目に飛び込んできた。その機械の前にはチャールズ・R・ライフと名乗る初老の男がもう一人。科学者たちは事前にわれわれの動きをつかんでいたらしい。隠し持っていた8ミリカメラを回しても、最後まで制止されることはなかった。
ジョージがその機械を作動させた瞬間に、ブーンという鈍い音が鳴り響き、巨大な真空管を連想させるそのマシンがゆっくりと回転しながら明滅し始めた。正面の座席に着いたチャールズの顔に極彩色の光が反射する。不協和音とともに、曖昧だった光の輪郭は次第に形を整え、ついには大きなうねりとなって押し寄せた。
頬肉が小刻みに震え、指先に力が入る。大きく体を揺らした後、チャールズは首をうなだれたまま動かなくなった。
その異様な光景をいまだに忘れられない。
ふと気づくと手にした写真を見つめながら、為すすべもなくその場に立ち尽くしていた。心にぽっかりと大きな穴が空いている。言い表しようのない喪失感を胸に抱いたまま、チケットを受け取り、駅へ向かう。
どこか遠くからカタカタと空転する8ミリ映写機の音が聞こえてくる。失いかけていた記憶を呼び覚ますその不快な音が、耳の奥底にこびりついて離れなくなった。
※プレミアム・カード3枚入
【カード(表)】

【カード(裏)】
