2010年03月09日

MD『ATOMIC ROBO−KID(アトミックロボキッド)』

1990年12月14日発売/トレコ/6,800円(別)/STG/1人用
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<ゲーム内容>
 アーケードから移植のロボットが主人公のシューティングゲーム。強制スクロールではなく、前後左右、自由に移動ができるアクションっぽさがある。全23エリアで、機械虫の攻撃をかわしながら出口をめざす「通常エリア」、特定の機械虫と1対1の撃ち合いをする「バトルエリア」、超巨大な機械虫のボスとの一騎打ちの場である「ボスエリア」の3つのエリアに分かれている。難易度は、EASY・NORMAL・HARDの3段階あり、プレイヤー数とクレジットがそれぞれ異なる。PCエンジンにもPCE−Hu『アトミックロボキッドスペシャル』として移植された。

<操作方法>
 方向ボタン・・・ロボキッドの移動
 スタートボタン・・・ゲームのスタート及び一時停止
 Aボタン・・・攻撃
 Bボタン・・・ウェポンの選択・ジャンプ
 Cボタン・・・使用しません

<プロローグ>
 昔々・・・・・・幾度かの大きな戦いの後、帝国が最後の戦いに使った終末兵器「大いなる火」が噴き出した汚れた塵が空を覆い、昼なお暗い大地には大量の放射能を含んだ濃硫酸の雨が降り注ぎ、歪んだ大気は神の怒りのように暗黒の海を揺り動かし荒れ狂わせていました。
 陸地には人間の姿はおろか、大きな物も、小さな物も、両生類も、爬虫類も、植物さえも、一切の生命が失われ、海中にも魚の姿は見えず、幾つかの原始的な生命が深い深い海の底にひっそりと生き延びているに過ぎませんでした。
 此の屍の世界で動いている物と云えば・・・・・・地中に潜むほんの一握りの昆虫達と、濃硫酸の暴風雨を避け地底の世界に身を隠した帝国の機甲戦士の末裔達・・・・・・闘う事だけの為に創造された機械仕掛けの戦士達が自分達を改良し、或る者は修復機能を高め半永久的な行動力を得、或る者は増殖機能を持ち、又、或る者は昆虫とのハイブリッドのバイオマシーンとして神の創造し得なかった新しい生命を得て、地底の闇の中に大迷宮を築き上げており、更に其れは拡がって行きつつありました。

覚醒

 此の地底の大迷宮から遠く離れた空の上で、今一つの変化が始まろうとしていました。
 此の地には一部の神を信じる科学者達が神の嘆きにより、人類の最後の希望を託して、科学の粋を集めて作り出した空中の巨大シェルター「箱船」が有り物語は此処から始まるのです。
 「箱船」は汚染された雲の上に、静かにまるで島の様に浮かび、其の大きな透明のドームの中は雲の下とは違って温暖で静かな世界で、花が咲き、小鳥が飛び、小動物達が自由に跳ね回り・・・・・・しかし、何処にも人間の姿は見えず、此の壮大な叙事詩の主人公・・・アトミック ロボ キッドだけ。
 アトミック ロボ キッドは此の楽園の旧式な機械仕掛けの番人。
 アトミック ロボ キッドは動物達の良い遊び相手。
 アトミック ロボ キッドはいつも花に水をやる。
 アトミック ロボ キッドはバケツをひっくり返した様なとぼけた奴。
 或日、アトミック ロボ キッドが曼珠沙華の花に水をやっていると、何処からか誰かの声が聞こえて来ました。
 「ロボ・・・・・・ロボ・・・・・・」
 アトミック ロボ キッドが辺りを振り向いても誰もいません。だいたい此の数百年人間とも他のロボットとも会った事が有りません。
 声はアトミック ロボ キッドの頭の中から聞こえて来ます。「ダレデスカ?」アトミック ロボ キッドは空に向かって問いかけました。
 「ロボ・・・・・・久し振りだね。」見えない声の主が答えます。「ロボ・・・・・・私の頼みを聴いて欲しい。アルバート博士達は私の意志に側て此処を作り、人々や動物達を集め、地上から殆どの生き物が消えてしまってからも此処だけは全て上手くいった様に見えたが、おまえも知っての通り、何故か生れる子供達が少なく人間達は段々に減って行き、遂に誰もいなくなってしまった。」見えない声は大きな溜息をつきました。
 「今生き残っている人間は此処の神殿の中にコールドスリープ装置で眠る若者と・・・・・・此処と同じ様な目的でエイモス博士が作ったシェルターで眠る「イヴ」だけだ。」
 「オモイダシマシタ。・・・・・・カミサマ・・・・・・」アトミック ロボ キッドはずっと前にも此の声を聴いた事が有りました。正確に云えば此処のマザーコンピューター「聖なる母」として聴き、其のメモリーがロボにインプットされているのでした。
 「ワタシノシメイハソノオトメヲ・・・・・・」
 アトミック ロボ キッドが喋ろうとするのを遮るように神の声が聞こえて来ます。
 「エイモスのシェルターはもう少しで拡大し続ける大迷宮に呑み込まれてしまうし、大迷宮の中を通るしか道が無いのだ。人類を救ってやりたいが・・・・・・此処から彼女を救い出すのはとても難しいだろう。私は只の意志だけの存在で何もしてやれない・・・・・・」
 二人の間に沈黙が拡がりました。長い沈黙の後アトミック ロボ キッドが大きな目をキラッと光らせて決断しました。
 「カミサマ・・・・・・イッテキマス。」神の声は何も云いませんでした。
 そしてアトミック ロボ キッドの苦悩の旅が始まります。地底の大迷宮は複雑に入り組み、闘うことだけをインプットされた機械虫達が一斉に来ることでしょう。アトミック ロボ キッドの運命や如何に!?

 説明書最後の開発ソフト『バザム』が気になります・・・。未発売のまま終わったのかな?
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posted by 将 at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | メガドライブ(MD) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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